居抜きとは、設備や家具、什器備品が揃った状態で売却または賃貸借されることを指します。 主に飲食店や旅館、店舗や工場といった営業用設備が付帯した状態での売買、賃貸をいいます。

居抜きにする場合、買い手（借り手）としては、必要な設備が初めから揃っていますので、初期費用を抑えることができ、早期に営業を開始することができます。売り手（貸し手）としては、付帯設備の価値も含めて物件の価値が判断されるため、物件単体よりも割高で売却または賃貸をすることができます。買い手、売り手双方にメリットのある仕組みなのです。

居抜き物件の場合は、名義変更も重要なポイントです。 飲食店や店舗の場合、名義変更がなされていなければ、「名義貸し」状態になってしまいます。 これは違反行為に該当してしまいますので、処分の対象となってしまいます。 お店の名前や運営会社が変わる場合は、名義変更手続きが必要になります。 これは比較的簡単な手続きで済ませられます。 経営者が個人から法人、またはその逆の場合は、以前の経営者が廃業届を出し、新たな経営者が新規の申請を行うことで完了します。 他にも付帯設備の中にリース物件がある場合です。もし、このリース物件の名義変更が行われていない状態で売買がされれば、支払い残はどちらが負担するのかなどのトラブルが発生してしまいます。そのような事態にならないように契約時にはリース物件の清算も行う必要があります。