居抜き物件とは設備や什器などをそのままにして、新しい借主に貸し出される賃貸物件のことです。店舗用の賃貸物件の多くの場合には退去時に原状回復を行う必要があり、また解約予告賃料も支払う必要がありますが、居抜きにすることによってこれらの支払いを免れるメリットがあり、退去する借主にとっては入居時に預けた保証金が多く返ってくることが期待できます。

一方で、新しい借主は開店に必要な設備投資を最小限に抑えることができるメリットがあり、またある程度のお客層も掴むことができます。これら居抜き物件のほとんどは、飲食店や事務所などといったものですが、ほかにも保育園や幼稚園といった居抜き物件もあり、その種類は豊富で専門の仲介業者も多くなってきています。

一方で幼稚園や保育園の居抜き物件の場合には、建物そのものが幼稚園・保育園として建てられたものから、賃貸ビルの一室を保育園として改装されたものまでさまざまですが、この物件は幼児向けの設備が設置されているのが最大の特徴になります。これらの設備を一から設置するとなると配管工事などを含めてかなりの費用が掛かりますが、居抜き物件ではこれらを抑えることができます。また居抜き物件でも閉園したものではなく現在、開園している物件を引き継ぐ形になれば、預かっている幼児の引き継ぎも期待できます。